試験方法
<透過試験>
BDT : 破過検出時間
TTL : 全浸漬による透過破過時間
INT : 間欠接触による透過破過時間
透過試験はASTM(米国材料試験協会)F739およびASTM F1383に準拠しています。
ASTM F739およびEN16523-1(欧州規格EN374:2016における薬品透過試験方法)は両者とも最長8時間(480分)に及ぶ全浸漬試験であり、違いは破過点とみなす化学物質の量となります(ASTM F739では0.1 μg/cm2/min、EN16523-1では1.0 μg/cm2/min)。ASTM試験の方がより少量での検知基準に設定されているため、比較的厳しい試験と言えます。
ASTM F1383は間欠接触試験です。ASTM F1383では、試料を1分間浸漬した後引き上げて9分間放置するという操作を最長4時間(240分)まで繰り返します。この試験は、高揮発性化学物質に完全に浸漬しないが一部接触するという、使用状況を想定したものです。
BDT(破過検出時間)はそれぞれの薬品が手袋を透過するのにかかる時間を示しています。
BDT(破過検出時間) |
備考 |
480分以上 |
使用可能 |
240分~480分 |
十分使用可能 |
120分~240分 |
条件により使用可能 |
60分~120分 |
要注意:60分で手袋の交換が必要 |
30分~60分 |
要注意:30分で手袋の交換が必要 |
10分~30分 |
短時間のみ使用可。10分で手袋の交換が必要 |
6分~10分 |
薬品の飛沫がかかる程度であれば使用可 |
1分~5分 |
薬品の飛沫がかかる程度であれば使用可 |
1分未満 |
推奨しない |
NR |
推奨しない |
NT |
未試験 |
劣化とは手袋の材料が化学物質との接触により物理的に変化することを指します。劣化により、膨潤やしわ、変質、変色、はがれ等の様々な変化が起こります。当社の手袋はASTM F23防護服委員会が定めた手順に基づいて劣化試験を行っております。
5分後、30分後、60分後、および240分後に重量の百分率変化を測定し、次のように等級付けしています。
耐劣化性等級 |
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重量の百分率変化 |
E |
使用可能 |
0~10% |
G |
十分使用可能 |
11~20% |
F |
条件により使用可能 |
21~30% |
P |
薬品の飛沫がかかる程度であれば使用可 |
31~50% |
NR |
推奨しない |
51%以上 |
NT |
未試験 |
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